むさし麦豚の美味しさの秘密はこだわり抜いた自家製飼料にあります。バウムクーヘン、パン、うどん、ラーメン、パスタなど、普段、私たちが食べている小麦由来の食品のロス(工場で作り過ぎたもの、流通にのれなかったもの)を買い集め、自社工場で加熱乾燥処理をして、豚さんがおいしい!と思うように仕上げています。さらに肉質が滑らかになるようにお米も入れています。お米も消化吸収をよくするため粉砕してから与えています。

むさし麦豚は、L(ランドレース種)とW(大ヨーク種)を掛け合わせた母豚にD(デュロック種)を交配させた三元豚です。各品種の長所を強くあわせもち、健康的で肉質が良いのが特徴です。また、飼料が肉質に大きく影響するため、この三元豚にこだわりの自家製飼料を与えじっくり大切に育てています。柔らかく甘みが特徴的な霜降りむさし麦豚はこうして誕生します。


むさし麦豚の誕生ストーリー

安全で特色のある美味しい豚肉をつくりたい。やるなら持続可能な循環型農業を目指したい!
試行錯誤の40余年、今は親子二代で挑戦を続けています。
荒川と利根川が流れる埼玉県深谷市。
周りには豊かな土壌があり、麦、野菜の産地としても有名です。
昭和46年、この地に、創業者 長島健が、家族とともに豚を飼い始めました。
初めは、わずか母豚3頭からのスタートでした。

昭和59年に㈲長島養豚を設立し、母豚400頭の一貫経営へと移行、その後、徐々に農場を埼玉県、栃木県、茨城県、群馬県に増やしていきました。
那珂川と荒川が流れ、緑多き山々に囲まれた栃木県烏山市に、子豚生産農場をつくり、そこでのびのびと育った子豚たちは、生後2ヶ月になると、各農場へと運ばれそこでじっくり大切に育てられます。

「安全で特色のある美味しい豚肉をつくりたい。」との強い思いから、日々、美味しさ・安全・資源の有効活用などの研究を重ね、小麦由来の飼料にたどり着きました。
そこで、平成18年に㈲アグリ・クレインを設立し、関東一円の食品工場から小麦由来の食品ロス(お店に並ぶ前の商品で、工場で作りすぎたもの、流通にのれなかったもの)を買い上げ、自社で加熱・乾燥し、飼料を作ることになりました。幸い、埼玉県は、麦の産地であり、関連の食品工場がたくさんありました。そして、その飼料を食べた豚のお肉は、赤みがきめが細かく、脂身はあまい、びっくりするようなおいしさでした。
それが“むさし麦豚”の誕生です。
また、お米を加えることには、『飼料の自給率向上』と『耕作放棄地の有効利用』の目的があります。厳選された地域及び、契約農家の皆さまの協力により実現しました。

ただ、今までの販売方法(市場、問屋から、デパートやお店など)では、直接、お客さまの顔を見れず、意見などもなかか、こちらには入って来ませんでした。
お客さまと直接つながり、どんどん要望をききたい、そんな思いで、創業者 長島健の長年の夢の直売所を平成24年、オープンする運びとなりました。
現在は社員数45人、直営農場7ヶ所、預託農場1か所で常時2万頭の豚を飼育するまでに成長しました。